次に読む本を何にしようかと迷う時間はほとんどの本好きに少なからずあるかと思います。
このステップは
- 「えいや」で適当に選べば良い本を引き当てる率が下がってしまう
- かといって、いつまでも選んでいては読みたいときに手元に既読本しかない(次の本が尽きる)現象に苛まれる
といった具合で難しいところ。
ただこの道10年の自分は、この解決策を知っていて今日はそれを紹介したいと思います。
具体的には「本の本」を読むことで、これにより心の積ん読は尽きることがなくなるでしょう。
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目次
本の本を読むメリット!上位1%の名著を知れる!
では初めに本の本を読むメリットと選び方のコツを紹介します。
まずはメリットについてですが、これは以下のようなものがあります。
- 真の読書家のおすすめを知れる
- 読むかどうかは自分で決められる
- 要約・紹介のコツを知れる
それぞれ簡単に解説します。
真の読書家のおすすめを知れる
まず一つ目です。
次読む本なんて本屋で適当に探すからわざわざ1冊分の時間を「本の本」に割かなくても・・・
こう考える人もいるかと思います。
確かに本の本を例えば1日かけて読んだとしたら、その時間に他の本が1冊読めてしまいますね(その前提で言うと)。
ただそういう人であっても、必ずいつもあたりの本だけを引いているかといえばそうでもないかと。
どんな熟練した読書家であっても、(敢えて悪い言い方でいえば)タイトルや帯に騙されて読みたくない本を掴んでしまうこともあります。
このリスクを少しでも避けるための一番簡単な方法は、すでに間違えまくっている先人の知恵を借りること。
具体的には
本を読みまくっている人が書いた「本の本」を読む
と言うことになります。
また、本の本を書いている人は大抵すごい読書家で、早い人なら100冊以上、どんなに遅読派の人でも月30冊くらいは読んでいるつわものどもです。
しかもそれを10年とか20年とか継続している人がほとんどで、読んだ本の数は千とか万に達している人も少なくありません。
例えば、そんな1000冊の中から選ばれし10冊を紹介となれば、それはもう上位1%の名著ばかり・・・。ワクワクですね。
また一般の本屋には置かれていないレアな名著などもしれっと紹介してくれることも結構あって、本屋をめぐるだけではなかなか巡り会えない本を知り、自分の幅を広げるのに一役買ってくれます。
読むかどうかは自分で決められる
2つ目のポイントは急に卑近な感じになって恐縮なんですが、友人・知人におすすめを聞く場合に対してのメリットです。
親しい友人に聞くと言う方法は、自分の趣味嗜好を理解しているため自分にとっての名著を紹介してもらえる確率が高い方法ではありますが、ただデメリットもあります。
それはその友人の守備範囲内の本に限られてしまうと言う点が一つ、そしてもう一つは、おすすめされたら読まないといけない気分になりがちと言う点です。
これは人それぞれ感じ方の違いもあるかもですが、自分からおすすめを聞き、わざわざ自分のために本を選んでもらっておいて、それを読まない、または読んでもすぐに投げ出す、と言うのは座りが悪い行いかなと思います。
と思われたら人間関係が悪くなってしまいかねません。
翻って「本の本」の場合を見ると、著者が書いた本を勝手にサイレントで読んでいるだけ。
心踊る本がなかった場合、無理に行動を起こさなくて良いので低リスクといえます。
要約・紹介のコツを知れる
ここまでの2つで、もう「本の本読むわ!」ってなっている人も多いかと思いますが、最後にもう一つだけメリットを紹介します。
それは「本の本」を書いている著者自身が文章の達人であることが多く、その「本の本」自体がめっちゃ勉強になると言う点です。
具体的には、
- 200ページ以上(物によっては500ページとかある)の本を、如何に簡潔に要点だけをまとめて紹介するのか?
- 本の魅力を抽出する方法は?
- その人たち自身が本を選ぶときにはどんなことを意識しているのか?
といった内容を学ぶことができます。
本の本著者の中には、信じられないほど多くのジャンルをカバーしている読書家とかもいるので、ぜひその真髄を学んでみてください。
本の本の選び方。名著が見つかる+それ自体が面白いもの!
とちょっと長くなりましたが、ここまで本の本を読むメリットについて解説してきました。
ここからは実際におすすめの「本の本」の具体例を解説します。
とその前に「本の本」の選び方についてちょっとだけ持論述べさせてください。(すぐ終わるので)
本の本の用途としては、
- 次に読む本を見つけられる
- 名著のあらすじを知れる
というのが本筋です。
ただ、「本の本」の中でも良い本は、それ自体が読んでいて面白いんです。
つまり、
良い「本の本」を読む
→それ自体が楽しい!+次読む本も決まる
という一石二鳥になるわけです。
・・・では、具体的にどんな本の本がおすすめなのか?
以下では個人的にこれは名著やんな!と思う「本の本」作品を4つほど紹介します。
本の本のおすすめ5選!知の巨人の読書家の書たち
おすすめの「本の本」を紹介します。
さっそく行くと、この5つです。
それぞれ見ていきます。
僕の血となり肉となった500冊、血にも肉にもならなかった100冊
まずはちょっとタイトル長いんですが、立花隆さんによる「僕の血となり肉となった500冊、血にも肉にもならなかった100冊」です。
週刊文春で連載の「私の読書日記」(僕だったかも?)を書籍化したシリーズの2冊目になります。
この本のすごいところは、要約の密度です。
2〜3ページで3テーマずつのおすすめ本を述べるという割と短めな切り方なんですが、読めば凝縮された言葉の塊が押し寄せてくることがわかると思います。
要約ってこんなに無駄なく要約できるもんなんだ・・・という衝撃を受けた作品。
2冊目↓
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1冊目↓
3冊目↓
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4冊目↓
屋根裏の読書虫
続いてはSE→読書家+作家に転向した荒俣宏さんによる『屋根裏の読書虫』です。
こちらは先ほどの立花隆さん(ジャーナリスト→読書家へ転向)の作品とは異なり、ゆるい雰囲気で語られます。
本なんて読まなくても良いけれど、蟻地獄のように読み始めたら止まらないんだよなぁ・・・
みたいなテンションで著者の得意とするオカルト・妖怪ジャンルを中心に、様々なジャンルの名著を解説していきます。
ゆるい雰囲気ではあるものの、著者は収入の大半を本に当てていて蔵書のためだけの部屋を複数持つような超読書家!
ちょくちょく出てくる本のチョイスとか文章の質も一味違います。
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この辺も良い↓
妖怪系ならこれが取っつきやすい↓
世界の名著50シリーズ
続いては海外の著者による英語の本を要約された物になります。
T・バトラー=ボードンさんの「世界の名著50シリーズ」です。内容はタイトルの通り世界の名著をジャンル別に紹介していくというもの。
これ系の世界の名著集めました系っていっぱいあるんですが、本書はぶっちゃけ格が違います。
というのは、あらすじというか要約が上下段2〜3ページで語られるんですが、それが原文のテイストを残したまま、等価圧縮された感じなんです。
50冊のチョイスも申し分ないし、本当にこれ読むだけで割とあらすじから雰囲気までわかる。そんな本。
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・・・ちなみに新版は改ページが微妙なので、クラシックな旧版(上のやつ)か電子版がおすすめ。
打ちのめされるようなすごい本
続いては文学寄りの「本の本」として、米原万理さんの『打ちのめされるようなすごい本』をおすすめします。
本書は、文学全般、特にロシア文学に強みを持つ著者が実際に読んで打ちのめされた本を淡々と紹介していくという内容。
この本がすごいのはそのボリューム。
薄い紙に文字がぎっしりで800冊くらい紹介されているんです。しかもその内容もちゃんと読みこまれている・・・!
なんてこった、一生分の小説に困らねえじゃねえか!
と思った1冊。
成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方
最後は「成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方」です。
こちらは経営者の土井英司さんの著作で、主にビジネス書の紹介本となります。
この本は、他の本の本に比べ、ページ数は多くなくて薄めの外観です。
ただ、その短い文面の中に、名著のエッセンスが散りばめられています。
成功した経営者が「私の考える最強本」みたいなのを出すことってよくあって、ぶっちゃけ微妙な本も多いんですが、本書はそうした本の中でナンバーワンだと感じています。
他の本はちょっとページ数多すぎて無理かも・・・という人はこれがおすすめ。
終わりに。本の本からの名著ラッシュでケリをつけよう
ここまで自分の考える
- 本の本を読むメリット
- 本の本の名著
を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
もう一回確認するとこれら↓(クリックで戻れます)
実は自分「本の本」に関しては割と読んでいて、本記事で紹介した本は、本の本100冊くらいの中のベスト5といっても過言ではありません。
どれも良い本でかつ読書を加速させてくれるものなのでぜひ読んでみてください。
最後にお伝えしたいことが1点だけありまして、それは、「本の本」は始まりにすぎないということです。
良い「本の本」を読むと、まるで紹介された本を読んだように錯覚しがちですが、紹介されている本は名著ばかりなので、原著を読むとさらに違った衝撃を受けるはずです。
なので、本の本のパワーに飲み込まれずに、気になったものはぜひ実際に現物を読んでいきましょう!
ではまた。良い読書ライフを!
という機会は本好きには多いかと。
そこで本サイトでは300シリーズの小説のあらすじと読む順番を一覧で紹介しました。
さらに番外編情報、ドラマ化情報、漫画化情報も併せてまとめました!
この機に他のシリーズ本の読む順番を、確認してみてはいかがでしょうか。