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390円のオススメ本『実験思考』のレビューしていく!

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いつものように本屋を歩いていると、ふと見慣れない本を見かける。

それが『実験思考』という本。

ほう?と思って手に取ってパラパラと見てみると、「即現金化サービスCASH」とか「新卒採用を行っていない会社に如何にして就職したか」とかそんな感じの面白そうな話が書かれている。

…買いか?いや、でも今月既に本代が・・・

とか逡巡し、まずは値段を確認しようと本を裏返す。

すると、定価390円。

いや待って!さすがにな!と思って見なおすもやっぱり390円。

それでも信じられずにレジに持っていったけど、やっぱり390円でした。

本屋の店員さんの「421円(税込み)!?・・・です。」みたいな驚きはもっともだと思う。

自分もびっくりしたよ。

当時のびっくり↓

そしてカフェで黒糖ミルクコーヒー(¥400)を飲みながら読んだんだけど、よく考えたらコーヒー代のほうが高いんよ。

・・・

で、内容薄っぺらいかというと全然そんなことはなくて、むしろ他にはないオリジナリティあふれる1冊でした!

今日はこの『実験思考』という本を紹介していきたいと思います。

『実験思考』は即現金化サービスCashの社長の作品

まずは、この『実験思考』という本がどんな本なのかを簡単に紹介していきます。

 

著者は、目の前の持ち物を即現金化できる「CASH」、最短2分で自分のオンラインショップを作れる「STORES.jp」などのサービスを作り上げ、現在はバンク株式会社の代表取締役(社長)を務める光本勇介氏。

本書は彼がこれまでにやってきた半生の生きざまとか、日頃大事にしていることとかが語られたビジネス書となっています。

CASHは24時間で3.6億ばらまいた

ちなみに著者の作った代表的サービスCASHに関して簡単に紹介すると、CASHでは、目の前にある自分の持ち物を写真に撮ってCASHに送ると即現金化がなされるというサービスです。

原理としては、CASH側が送られてきた写真をリアルタイムで判定して、その商品に相当する額を即振込。

ユーザ側は後から商品をCASHに郵送するという、持ち逃げも辞さない圧倒的先出しばら撒きの構えが特徴!

ちなみに著者はCASHというビジネスを始めたとき、最初の24時間で何と3.6億ばら撒いたそうです

(CAHSは先に現金化してあとから商品を送ってもらうというスタイルなので、予想以上に申し込みがあって一夜にして億単位のお金を振り込むことになったとのこと)

いや、3億って・・・!凄すぎてすごい(小並感)

著者は本書の中でも「仮説を試したい!失敗したら3年後の飲み会のネタだ!」と言っていますが、その楽観性がまさにビジネスモデルにも表れていてすごいなと思いました。

本書『実験思考』が390円の理由

これはちょっとだけネタバレになってしまうのですが、本書がなぜ定価390円という圧倒的安値で売られているのか、についても本書の中で語られます。

この定価390円というスタイルも著者の実験の一つで、まずは購入時に手付金として原価の390円をもらう。

そして残りの利益分は、それぞれの読者が読んだ後に自分で決めて振り込んでくれ!というスタイル。

CASHと同様に、持ち逃げされるリスクはあるけど性善説に基づいたビジネスモデルとなっています。

そしてこのビジネスモデルに関して、これは単に人を信じる信じないの話でなく、CASHを通して命がけで(3.6億のリスクを負って)得たデータに基づいて、人を疑うことにかけるコストを削減することが効率的だという判断に基づいているというから驚き。

・・・なんか凄まじいビジネスモデルの変革を見てる感じがしました。

個人的に思うところとしては、この本代金は原価のみにして、残りはよいと思ったら作者に直接払う!というのは真理だなと思います。

悪い本に定価全額を払うのは癪だけど、これまでは本を読むまで分からないというジレンマがあった。

それを見事に解決してるビジネスモデルだなと思いました。

新卒採用してない企業に就職するコツ

著者はもともと中学生くらいから自分でビジネスをしていたというまさに天性の起業家ですが、実は学生起業してそのまま社長!というわけではなく一度大企業に就職しています。

この理由がすごくて、尊敬するビジネスマンに「学生からいきなり起業するメリットとデメリット」を聞きに行き、そのうえで2~3年企業で働くメリットを得たとのこと。

「いきなり学生から起業すれば、あらゆる面をショートカットできる。ただ、取引先が大企業になったとき、相手のビジネスの仕方がわからないのはデメリットになる。だから、敢えて2-3年大企業で働き、そこでの仕事の仕方を覚えてから起業するのもまたよい。」

と言われ、確かにな!と思った著者は、いろんな企業のビジネスが覗き見できそうな広告代理店に就職する。

この「色々なビジネスがのぞき見できそう!」という選び方もすごいですが、就職活動の方法がまたぶっ飛んでます。

というのも、その広告代理店は新卒採用を行っていないのに、新卒で就職したというのです。

そのやり方が以下の通り。マジで天才だなと思う。

社長とアポがあるかのように受付に行き、「あれ、おかしいな?アポ取ってるはずなのにな」という顔をする。

「じゃあこれ社長から届けてくださいと言われてるので」と言って履歴書の入った包みを受付で渡す

多分届けられる

さらに社内のアドレスパターンから推測して20パターンのアドレスに、どういう意図でお届け物をしたかのメールを送る。

そしたら結果、一通が当たり社長のアドレスに届いたという。

・・・たぶんこの人20通でアドレス当たらなかったら2000パターンくらいまでは平気で送りそう。無敵かよ!

車の稼働率は3%らしい

で、著者はそんな感じのウルトラCで就職を決めた会社で、目論見通り、様々なデータを目にすることができたそうです。

個人的に面白いなと思ったのは、リーマンショック当時のデータですが、日本国内における車に関するデータ。

それによると、日本の人口1億2000万に対し、車が6000台あったそうです。

そしてその人口の半分もあるの車の稼働率はわずか3%

これを見た著者はそりゃ売れるわけねぇわ!と思ったという。

自分もそう思って、もうこれ30人でシェアしろよ!と思いました。

そしてこれは勝手に自分が考えたことですが、カーシェア以外で何とか稼働率上がらないモノかと思って、宿泊に特化した車とかを作って認可していけば夜間も稼働する住宅型車みたいなので稼働率上がりそう!と思いました。

カーシェアしても結局は夜間はあんまり使われない問題を解消するカーハウスってよくないですか?

キャンピングカーとかでなく、もっとスタンダードな感じで、セキュリティだけめっちゃあげてみたいなやつ。

あとは昼は乗用車だけど、夜だけ車庫で連結して一人一部屋のベッドルームに早変わり!とかも良さそう。

終わりに。社長は暇な方がいい

ここまで本書で学んだ内容をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。

本書では『社長は暇な方がいい』と書かれていて、以前読んだ『社長が遊ぶと黒字化』みたいな本ではイマイチ腹落ちしなかった理論が、本書ではむちゃくちゃしっくりきました。

社長は仕事を周りに振りまくり、新しい儲けのタネを考えることに使うべき!というのはその通りだと思う。

今あるビジネスの管理人なら別に社長じゃなくてもいいな、と。

他にも本書では著者が温めているビジネスが色々書かれていて、例えば「レントゲン写真を100人のお医者さんにガンかどうか判定してもらうサービス」とか超いいと思った。

そういえば本書は読み終わってから代金を自分で決めろと書いてあって、読んだ感じ全然390円の価値では足りない価値があったので、3000円くらい振り込んでおいた!

(これは読んでのお楽しみですが、この振り込みも面白いです)

おすすめっ!

 

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