階段島第6巻「きみの世界に、青が鳴る」の感想レビューしていきます。
ネタバレ注意!
前のシリーズを読んでない人はまずこちらを。
目次
階段島第6巻「きみの世界に、青が鳴る」のあらすじ
まずは簡単にあらすじを。前巻のラストで、時任さんに魔女の力を貸してくれと頼んだ七草たち。
皆それぞれ、理想と考える方法を試していきます。後半は、真辺由宇が理想の世界でのシミュレーションを行っていくことになり、うまくいかない世界の中でいかに落とし所をつけるか、といった話が展開されます。
彼らの見つけた結論とは・・・
というシリーズ完結編です。
階段島第6巻「君の世界に、青が鳴る」の感想レビュー
感想というか考えたことをまとめました。
・大地の母親に自分を拾わせる選択肢はなかったのか
・真辺由宇が消えた理由
・エピローグの指輪について
それぞれ書いていきます。
・大地の母親に自分を拾わせる選択肢はなかったのか
まず一つ目です。階段島シリーズでは、小学2年生にして階段島にやってきてしまった少年・相原大地をどう幸せにするか、というのがメインテーマの一つになっています。
読み進めていくと、母親が自分の一部として愛情を階段島に手放してしまっていることがわかり、どんなに頑張っても愛を得られないという状況であることがわかります。
で、だったら母親に拾わせればいいのでは?
というのはずっと感じていました。本編の中では彼女は絶望の中にいてそれを拾うといきられない、みたいな話がありましたが、その絶望を解消した方が早いのでは?とは思いました。
・・なんでだろう?普通に考えたら、より根本の原因になっているこっちを取り除くはずなのにノータッチなのって何か理由があってんだろうか。もしかしたら何か重要な一文を読み飛ばしたのかもしれない。と感じている。
・真辺由宇が消えた理由
第6巻では真辺由宇が魔法でシミュレーション用の世界を作り、そこで理想の展開になるまで何度もやり直すという作戦を実行します。
で、この検証は初めうまくいかないものの、次第に少しだけの進歩が見られて、最終的に2年後に真辺由宇は階段島から消えて現実に帰ります。
この帰った理由は、現実側が無理やり拾ったからなのか、階段島側が検証を正しく終えたからなのか、あるいは諦めたからなのかは明記おらず、よくわかっていません。
ただ前触れもなく真辺由宇は階段島から消え、堀と七草が階段島に残ることになります。
・・・引っ張って引っ張ってそこはボカすんだ!という意外さはありました。それなら4、5、6巻を全部1巻にまとめるくらいのテンポにして欲しかった、と個人的には思う。
・エピローグの指輪について
で、エピローグでは現実世界の七草と階段島に残った七草が久々に会話をします。
現実世界の七草は5年が経ち、23歳の公務員になっている。
「大地が16歳になった」
と報告する現実世界の七草。階段島の七草は「おめでとう、と伝えといてくれ」と答える。
「久々に真辺由宇に会いたくないのか?」という現実七草に対し、階段島七草は「遠慮する」と答え、別れる。現実世界七草の指には銀色の指輪がはめられていた。
みたいな終わり方。
この指輪について、単に現実は世界が動いていて、階段島は止まっている、と見ることもできますが、相手は誰なのか、という話もあるのかなと思いました。
たぶん相手を真辺由宇と仮定させつつも、敢えて明言せず、そうじゃない可能性もあるとする、そんな感じの意図があるのかな、と。
堀か真辺由宇か、で言うならたぶん階段島七草を残している点と、階段島真辺由宇が拾われていることから真辺由宇の方が確率高そう。
終わりに
階段島シリーズ読み終えました。
前半(1、2巻)はかなりテンポが良くて読みやすかったですが、3、5、6巻はけっこうごちゃごちゃしてて読み飛ばしつつ読みました。
全体としてはすごく面白かったです。(でももうちょっと内容絞ってテンポよくしてほしい)
2019年9月には映画化もするので、興味ある方は是非読んでみてください。
ではまた。良い読書ライフを。
という機会は本好きには多いかと。
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