何となく本屋で惹かれた作品、青山美智子さんの『木曜日にはココアを』を読みました。
一言で言うと「ストレスなく読める短編集」でした。
以下でこの本のレビューを行っていきます。
最新情報
2023年6月6日『月曜日の抹茶カフェ』の文庫発売!
2022年8月26日 「いつもの木曜日」発売
2021年9月9日(木)続編『月曜日の抹茶カフェ』発売!
第1巻↓
(2024/11/16 14:56:00時点 Amazon調べ-詳細)
第2巻↓
前日譚↓
目次
『木曜日にはココアを』とは?青山美智子さんのデビュー作、ハートフル小説です。
まずは『木曜日にはココアを』とはどのような物語なのかを簡単に紹介していきます。
この本では木漏れ日の入る喫茶店・マーブルカフェの店員(店員は一人で店長代理のみ)と、そこを訪れたお客さんに起こった出来事を描いた作品。
ちょっと嫌なことがあったけど、少ししたら事態は好転!思い過ごしだったわー!
みたいなそんな感じの小さなダウン⇒アップで終わるハートフルな短編集となっています。
一話がかなり短いのでちょっとした空き時間とかにも切りよく読めるのが魅力です。
『木曜日にはココアを』のレビュー!ストレスなく読める短編集
続いては『木曜日にはココアを』の魅力を紹介していきます。
魅力なのは、以下の3つかなと思っています。
- 心理描写が風景と一体化したような表現力
- 嫌なことがあってから解決までが早くてストレスがない
- 前の話の主人公を通じて次の主人公と少しだけつながる方式
それぞれ簡単に解説していきます。
・心理描写が風景と一体化したような表現力
まず一つ目は心理描写と風景描写の表現が非常にうまくて、風景が目に浮かんでくるような感じであること。
どこがそう、という明確なのはないんですが情景をイメージしやすい感じがありました。
初めて読んだ時の感想↓
『木曜日にはココアを』
窓の大きく開いた純喫茶。レトロな便箋で異国の地への手紙を書く常連のココアさん。
そんな風景がさらさらと浮かんでくる。
軽くてしなやかに少しずつ良くなっていく、そよ風のような世界観。
客を通じて少しずつ繋がるハートフルな物語。
さりげなく心に残るそんな一冊。 pic.twitter.com/eeP7QaQN6a
— たkる@読書(外食)垢? (@takeru00022) August 10, 2019
なんか風景を感じています(笑)
・嫌なことがあってから解決までが早くてストレスがない
続いての魅力は、短編の区切りの良さです。
本書ではだいたい1話が20ページ弱くらいの長さでテンポがいいのが特徴かなと思います。
流れとしてはちょっと嫌なことがあって、で、そのあとそれが解決していい感じ!というストーリーなんですが、この嫌なことがあってからそれが解決するまでのウジウジパートが短いんです。
この嫌な気持ちパートの短さによりストレスなく読めます。
・前の話の主人公を通じて次の主人公と少しだけつながる方式
3つ目としては、微妙につながる短編集であるという点。
本書では、前の話の登場人物が次の話でもちょっとだけ出てくるみたいな感じのゆるいつながりがあります。
いわゆる有川浩さんの『阪急電車』スタイルですね。
これにより、短編集でありながらもまったく新しい話にはならず、続けて読んでも飽きないです。
続編第2巻「月曜日の抹茶カフェ」が2021/9/7発売
さらに第2巻が出ます。
それがこちらの「月曜日の抹茶カフェ」!
青山美智子さんの作品はどれもハートフル系の連作短編集ですが、本作はちゃんと続編になっているそうです。
『月曜日の抹茶カフェ』あらすじ★
川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。
その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。
人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押している。
一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ12ヵ月の心癒やされるストーリー。
・・・是非チェックしてみましょう!
前日譚となる「いつもの木曜日」が2022年発売
さらに前日譚となる「いつもの木曜日」が2022年8月26日に発売します。
こちらは「『木曜日にはココアを』に繋がる」とのことで、前日譚となります。
2021年、2022年本屋大賞2位受賞作家・青山美智子さんが贈る『木曜日にはココアを』に繋がる温かな物語。
累計26万部を突破した『木曜日にはココアを』。その12編の物語に登場したワタル、朝美、えな、泰子、理沙、美佐子、優、ラルフ、シンディ、アツコ、メアリー、そしてマコ。
これは彼、彼女たちがあの日に出会う前の物語。そんな前日譚を田中達也さんが作ったミニチュアとともに読む、絵本のような小説です。カップにココアが注がれるその瞬間を味わってください。
とはいえ、おそらくこちらも短編集なので順番はそこまで気にしなくても良さそう。
伏線的には、
木曜日にはココアを⇨いつもの木曜日
の方が良いかも!
青山美智子さんのその他オススメ作品
ちなみにこの「木曜日にはココアを」は青山美智子さんが有名になったきっかけの作品でもあります。(デビュー作)
その後は数々の短編集を出されていて、これらはストーリー的には繋がりはないですが、テイストは似ています。
なので「木曜日にはココアを」が気に入った方は他の作品を読んでも後悔はしないはず。
ぜひチェックしてみてください。
デビュー作『木曜日にはココアを』(宝島社)
(2024/11/16 14:56:00時点 Amazon調べ-詳細)
・・・第1回宮崎本大賞を受賞
2作目『猫のお告げは樹の下で』(宝島社)
(2024/11/16 14:56:03時点 Amazon調べ-詳細)
・・・未来屋小説大賞入賞
『お探し物は図書室まで』
(2024/11/16 14:56:03時点 Amazon調べ-詳細)
・・・2021年本屋大賞2位
その他!
(2024/11/16 14:56:04時点 Amazon調べ-詳細)
『木曜日にはココアを』のドラマ化、映画化情報は?2021現在未定…!
ちなみに青山美智子さん作品はどれもかなり人気ですが、現状ドラマ化、映画化などの情報はありません。
ただ連作短編集で連続ドラマ化しやすい形式なので、今後は来ることと思います。
自分も随時チェックしますが、もし忘れていたらコメントください。
サイトのコメント欄でもTwitter(@takeru00022)とかでも大丈夫です!
終わりに
ここまで『木曜日にはココアを』について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
読書メーター読みたい本ランキング1位とのことで、期待していましたが、確かにこれまでにないほどストレスなく読める本だと感じました。
ちょっとした空き時間とかにやる気をリチャージする用途とかで特に有効です。
ぜひ読んでみてください。
ではまた。良い読書ライフを!
◆ハートフル小説
https://nico-read.jp/%e3%81%bb%e3%81%a3%e3%81%93%e3%82%8a%e3%83%a2%e3%83%95%e3%83%a2%e3%83%95%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%81%ae%e8%aa%ad%e3%82%80%e9%a0%86%e7%95%aa%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81/
という機会は本好きには多いかと。
そこで本サイトでは300シリーズの小説のあらすじと読む順番を一覧で紹介しました。
さらに番外編情報、ドラマ化情報、漫画化情報も併せてまとめました!
この機に他のシリーズ本の読む順番を、確認してみてはいかがでしょうか。