森博嗣氏といえば、執筆は「対価を得るためのビジネス」というドライなスタンスで淡々とミステリー小説を書き続けた異色の作家として有名ですね。
科学者でもあり、その傍ら小説『すべてがFになる』を書いたところブレイクし、学者と小説家という2本柱で活動を続けていました。
そんな森博嗣さんのデビュー作『すべてがFになる』から始まる一連のシリーズは、「S&Mシリーズ」と呼ばれトリックに工学的な要素が多く、理系ミステリーとも呼ばれるそうです。
今日は、S&Mシリーズの読む順番について書いていきたいと思います。
2022.10.14 外伝「オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case」発売!
2021.03 森博嗣さんのおすすめ小説まとめ作りました。
目次
森博嗣「S&Mシリーズ・すべてがFになる」とは
デビュー作の「すべてがFになる」から始まるシリーズです。
シリーズ名は主人公である犀川創平(サイカワ・ソウヘイ)と西之園萌絵の苗字のイニシャルの「S」と「M」に由来しています。
攻めSと受け的Mな要素はないです。
基本的なパターンとしては、主人公の犀川創平のもとに恩師の娘である西之園萌絵が厄介ごとを持ち込み、それを主人公が解決する、というストーリーです。
S&M・すべてがFになるシリーズの読む順番と新刊情報まとめ
続いてはSMシリーズの読む順番です。
元々は4作目の予定だった『すべてがFになる』が、編集者の意向で最初に発売されている運びとなっています。
それぞれに時系列的なつながりはないので、どこから読んでも大丈夫ですが、刊行順で並べると以下の順番となっています。
ショップ付き一覧↓
1.すべてがFになる (講談社文庫) The Perfect Insider
(2024/11/16 15:27:34時点 Amazon調べ-詳細)
2.冷たい密室と博士たち (講談社文庫) Doctors in isolated room
3.笑わない数学者 (講談社文庫) Mathematical Goodbye
(2024/11/16 15:44:49時点 Amazon調べ-詳細)
4.詩的私的ジャック (講談社文庫) Jack the Poetical Private
5.封印再度 (講談社文庫) Who Inside
6.幻惑の死と使途 (講談社文庫) Illusion Acts Like Magic
7.夏のレプリカ (講談社文庫) Replaceable Summer
8.今はもうない (講談社文庫) Switch Back
9.数奇にして模型 (講談社文庫) Numerical Models
10.有限と微小のパン (講談社文庫) The Perfect Outsider
タイトルだけ↓
- 1.すべてがFになる (講談社文庫) The Perfect Insider
- 2.冷たい密室と博士たち (講談社文庫) Doctors in isolated room
- 3.笑わない数学者 (講談社文庫) Mathematical Goodbye
- 4.詩的私的ジャック (講談社文庫) Jack the Poetical Private
- 5.封印再度 (講談社文庫) Who Inside
- 6.幻惑の死と使途 (講談社文庫) Illusion Acts Like Magic
- 7.夏のレプリカ (講談社文庫) Replaceable Summer
- 8.今はもうない (講談社文庫) Switch Back
- 9.数奇にして模型 (講談社文庫) Numerical Models
- 10.有限と微小のパン (講談社文庫) The Perfect Outsider
全部で10作ですね。一応完結です。
他シリーズとのつながりも多いのでやはり最初に読んでおきたいシリーズです。
ちなみに作者の森博嗣氏は、「すべてがFになる」から「封印再度」の中で一冊読むなら「笑わない数学者」がオススメといっています。
また、「幻惑の死と使途」と「夏のレプリカ」ほぼ同時に起こった2つの事件をそれぞれの視点から描いた対小説となっています。
番外編:「オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case」
2021年に発売し、2022年に文庫化がなされた「オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case」もよく見ると、
サイカワショウヘイ(SAIKAWA Sohei)になっています。
なので番外編扱いとみて良いでしょう。
文庫↓
S&Mシリーズのドラマ化・アニメ化情報
続いては「S&Mシリーズ」のドラマ化・アニメ化情報です。
実はこのシリーズ、2014年にフジテレビ系でドラマ化とアニメ化がなされております。(FOD PREMIUMで配信されています)
原作5作品から2話ずつをチョイスしてくるという珍しいスタイルです。
- ドラマ1~2話・・・冷たい密室と博士たち
- ドラマ3~4話・・・封印再度
- ドラマ5~6話・・・すべてがFになる
- ドラマ7~8話・・・数奇にして模型
- ドラマ9~10話・・・有限と微小のパン
キャストは以下の通り。
- 西之園 萌絵(3年生) – 武井咲(少女期:内田愛)
- 犀川 創平(准教授) – 綾野剛
- 国枝 桃子(助教) – 水沢エレナ
- 浜中 深志(修士課程2年生・ゼミ幹事) – 岡山天音
↓見逃し配信先
FOD
アニメのキャストは以下の通り。
- 犀川 創平 – 加瀬康之
- 西之園 萌絵 – 種﨑敦美
- 真賀田 四季 – 木戸衣吹
- 新藤 清二 – 咲野俊介
- 新藤 裕見子 – 小林さやか
終わりに
森博嗣氏は著作がむちゃくちゃ多いですが、やはりデビュー作は押さえておきたいところ。
なんだかんだで読み始めるならまずはS&Mシリーズからかな、と思います。
他のシリーズと違い時系列的なつながりはないので、好きなところまで読んで次のシリーズに行くのもありかと思います。
https://nico-read.jp/gyro-monorail/
という機会は本好きには多いかと。
そこで本サイトでは300シリーズの小説のあらすじと読む順番を一覧で紹介しました。
さらに番外編情報、ドラマ化情報、漫画化情報も併せてまとめました!
この機に他のシリーズ本の読む順番を、確認してみてはいかがでしょうか。