最近本屋に行くと大抵平積みされている『ファクトフルネス』という本。
今日はその本についてレビューをしていきたいと思います。
動画版も作りました。
ファクトフルネスのざっくりとした内容!データを正しくみる本
まずはファクトフルネスとはどのような本なのかを簡単に紹介します。
ファクトフルネスでは、主にデータの正しい見方について解説した本となります。
著者によれば、人はすぐにドラマチックすぎる物事の見方をしたり、悲観的すぎる見方をする傾向があり、それにより世界を正しく認識できていないという。
確かに本書で問われるいくつかの質問の回答率を見ると、チンパンジーに適当に選ばせた場合の正答率(期待値)をも下回るそうです。
実際、世界の平均寿命はすでに70歳を超え、貧困層の割合も半減しているという事実があるそうですが、日本にいるとなかなか見えづらいなと思います。
事実を取り違えるその原因の一つとして、データのアップデートを怠っているという点も大きいと著者は指摘します。
人は20年前のデータをもとに世界を語ったり、その際の伸び率が無限に続くと思い込んだりしがちです。
間違ったデータや常識によってミスリードされる弊害としては、新興国でのビジネスチャンスを逃すことが挙げられます。
すでにどんな国でもシャンプーやバイクなどの日用品は必要とされるが、未だその水準にないと考えているとチャンスを逃すことになりかねません。
とまあ、こんな感じの本です。
人が陥りやすい思考の癖を知り、常識をアップデートするための本として本書は有効。
ファクトフルネスで知れること【具体的な例をいくつか】
では、以下では本書で知ることのできる例をいくつか紹介します。
4つの所得レベル
本書では定量的に世界の国々の生活水準を把握するために、4つの所得レベルを用いて分類しています。
その分類が以下の通り。
レベル1・・・1日2ドル以下の所得
レベル2・・・1日8ドル以下の所得
レベル3・・・1日32ドル以下の所得
レベル4・・・1日32ドル以上の所得
この分類でいうと、レベル1が10億、レベル2が30億、レベル3が20億、レベル4が10億というのが現状。
私たちが思い描きがちな途上国での原始的な生活、食うものに困る生活というのはレベル1なので、実はそんなに多くない。
所得レベルごとの常識の違い
この所得レベルが違うと生活水準が大きく異なり、それに伴い社会のルール、常識も違います。
例えば、日本ではエレベーターや電車のドアは人が手足を挟めば、自動で開くが、別の国でそれをやると、腕が折れるまで止まらないことも。
その国では、閉まりかけのエレベータに手足を挟むことは、もはや自殺行為ともいうべき愚かな行いだが、日本では誰か来たときとかに普通に行う行為ですね。
他にも、チュニジアでは2階建ての家が、なぜか1階だけ立てた状態で放置されていることがよくあるそうですが、これは建設業者に夜逃げされたわけではなく、現金で貯金するよりも家に変えてしまった方が安全であるため。
お金やレンガは盗まれる恐れがあるが、家にしてしまえば盗まれない。
だから、ちょっとお金が入ると、建築をちょっと進めて安全な形の資産に変えるのだそうです。
そんな感じの違いがあり、常識は常に予想外の展開を考えておくべきと著者は言っています。
正しい数値の見方
本書では正しい数値の見方のコツについても解説されています。
例えば、人は恐怖本能といって、恐怖の確率を高く見積もる傾向がある。実際には先進国におけるテロの犠牲者は同時多発テロ以降減り続けているが、人々はテロのリスクを高く見積もっているケースが多いそうです。
他にも二酸化炭素排出量などにしても、国ごとのデータでは人口比によって大きく変わるため、誤解を招きやすいと言います。
中国やインドの排出量が膨大なのは、人口が多いからという事情。
そんな感じの比較のない大きな数字はだいたい嘘というか誤解があると考えるべき、など。
そんな感じのデータの見方と陥りやすい罠について知ることができます。
終わりに
ここまでファクトフルネスの内容について簡単にまとめましたが、いかがだったでしょうか。
実はこの本、半年前くらいに一度読んで、その時はふーんくらいでとどめていたのを久々に読み直してまとめました。
データの見方とか、常識のアップデートということへの動機付けとして非常に有効な本なので、是非読んでみてください。
ではまた。良い読書ライフを!
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